「Trace of fog」

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  • 展示・販売

1F 蔦屋書店 ギャラリースペース

京都岡崎 蔦屋書店内のギャラリー"EN"にて、写真家、阿部 祐己(Yu-ki Abe) の作品を特別展示・販売しております。

10年間山を撮り続けている阿部の写真は、私たちが思い抱くイメージの"山"を遥かに凌駕する豊饒さを湛えています。
匂い立つ生の香りが、時間も平衡感覚も失ってしまいそうな濃い霧の中に映し出されています。

阿部が辿った視線を"trace"するように、写真を体感して頂けたらと思います。
きっと、今まで味わうことのなかった感覚に出会えるはずです。

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- Artist statement -
「Trace of fog」

 山を撮りはじめて、もうすぐ10年になる。
通う度、山に残る人間の痕跡に目を留めるようになりそこから昔の山の姿を知るようになった。

 昭和の初め、ここには巨大なスキー場が存在していた。
ふたつのジャンプ台を抱え冬季オリンピックの候補地にもなったという。
移転を経てスキー場はとても小さなものとなり、かつてのゲレンデは完全に草原に埋もれてしまっている。

 さらに遡るとここは山一面が狩り場だったという。
八百年前に鎌倉幕府が主催し武士が腕を競った狩猟祭は大規模なものだった。
いまは祭りも小さなものとなり名前が残る程度になっている。
六年に一度麓の大祭に併せて行われる別の祭が当時の賑わいを彷彿とさせた。

 道を辿る度に跡が見つかりその跡もいずれは埋もれていく。
山の用語で使われる trace は先行する者が残した踏み跡のこと。
先人達が通った道は姿を消すもの、形を変えて残るもの、さまざまだ。 
 私が辿った道も、trace として残るか、いずれは消えてしまうか。
写真というメディアに今の山の姿を記録することで、なんらかの trace を残したいと考えている。

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- Biography -
阿部 祐己 ( あべ ゆうき)
1984年 生まれ 長野県出身。2011年日本写真芸術専門学校卒業。
主な個展に、2018年 Trace of fog ( BOOKS f3 新潟 , 時さえ忘れて 会津若松 )、2017年 霧のあと ( 日本写真芸術専門学校 同窓会企画展 Space Jing )2016 年 霧のあと( 銀座 Nikon salon、大阪 Nikon salon )、三木淳賞 受賞作品展 新しき家 ( 大阪 Nikon salon )など。
主なグループ展に、2018 年 シンビズム展 ( 諏訪市美術館 )、 New universality 01 ( CCAA 四谷三丁目ランプ坂ギャラリー )、2015 年 Jeonju International PHOTO FESTIVAL(全州郷校・韓国)など。
受賞歴に「2015 年 三木淳賞」、「2014 年 三菱商事アートゲートプログラム 入選」、「2012 年 写真新世紀 佳作」、「2011 年 写真新世紀 佳作」がある。

HP : http://www.yu-kiabe.com/

展示期間:2018年9月20日(木)~10月30日(日)